ガラス固化体「貯蔵は30-50年」(Web東奥11/22)

六ヶ所再処理工場で製造されている高レベル放射性廃棄物ガラス固化体が、30~50年程度六ヶ所村で一時保管されることになりそうです。
これは海外で処理され変換されたガラス固化体と同様と言う考えでのことらしいです。
しかし「試運転で発生する固化体に限っての考え」という見解も述べており、いちおう本格総業後のガラス固化体が六ヶ所村に一時保管される時期については未定とのことです。

まだ確定していない事項が多すぎて何とも言えないといいますか、あるいは確定していない事項が多いのに推し進めるのは無責任ではないかとも思うのですが、現状の核燃サイクルはイメージの良い語句だけを並べて都合の悪いモノにはフタをしているだけに思えます。

広義でリサイクルとされる物でも、その種類によってリサイクルに向いているモノもあれば向いていないモノもあります。
リサイクルに向いているモノとしては、ガラスやある種の金属などです。これらはそれほどゴミも発生せず、エネルギーさえ注ぎ込めば再製品化も不可能ではない。またコスト的にも日本でもまだ可能な領域です。

しかしこれがペットボトルに代表されるプラスチック類となると、コスト的な問題で日本でリサイクルを行うには向きません。リサイクルでペットボトルを原材料とした製品を作っても、石油から作るより何割もコストが増すからです。
加えて有限とは言えまだ石油は潤沢に存在するとの判断があり、それらの理由も相まって日本ではペットボトルのリサイクルなどは進んでいないのが現状(一部で行われてはいるが赤字経営の状態)です。

では核燃料のリサイクルとも言える核燃サイクル、つまりは再処理工場での使用済み核燃料の処理についてはどうかと言うと、とりあえずコスト的には高くつきます。
しかしウランは石油ほどには埋蔵量は見込めず、また火力発電での石油の利用とは違って原子力発電での使用済み核燃料は再利用可能な状態にも成り得る事から、紛争時などでのエネルギー源としてはある種の期待が持てるのもまた事実。
このような理由で、核燃サイクルは国策として進められているわけです。リサイクル可能なエネルギー源としてね。

しかし原燃側の宣伝で大きく抜け落ちている部分があります。
大量に発生する放射性廃棄物とその最終処分地です。

核燃料再処理工場では大量のゴミが生じ、しかもそれは通常廃棄できるような代物ではなく長期間(ある意味では人類が未来永劫)隔離貯蔵しなくてはならない放射性廃棄物として存在しています。
まぁそりゃそうです、使い終わった放射能タップリで放射線出まくりの核燃料から未使用及び新たに使えるようになった放射性物質を取り出す為に、切断して酸に溶かしてその後もたくさんの処理をするのですから、大量の放射性廃棄物が出て当然なわけです。
しかもその最終処分地も決まらぬうちにMOX燃料と放射性廃棄物を生産し始めようとしている、それがMOX燃料の活用が実現できるまで話が進んでいるならまだ理解も出来ようが、それすらもままならぬのにただただ核のゴミを増やしている、というのが現実でしょう。

まぁ国策なんでしょうし、青森県ではそのおかげで何とか生活できている人たちが存在することも知ってはおりますが、再処理工場のどさくさに核のゴミまでをなし崩し的に受け入れるということを青森県民は望んでもいませんし引き受けた覚えもありません。

ガラス固化体も含め、核燃サイクルについては納得のいく形で行って欲しいと思います。