日本は四方を海に囲まれた島国です。
それゆえ海の幸が食卓に上ることも珍しくはありません。
日本の海産物は多種多様であり、海外では食用とされないようなモノでも日本では古くから食していた歴史があります。
そういった昔ながらの海産物の1つにクジラが存在します。

日本沿岸にはクジラの仲間が回遊しており漁の対象ともされてきました。
特に他に産業を持たない地域にとっては捕鯨こそが主産業であり、それによって村を守ってきたという歴史があります。
またクジラは捕れないがイルカが回遊する地域では、イルカが漁の対象となっていました。
これら捕鯨は近代でも続いており、全国的ではないもののイルカ漁、クジラ漁は日本の漁業の1つでしかありませんでした。
しかしながら昨今、そのことを避難する声が少なくなくありません。
特に海外からの批判は強く、国際捕鯨委員会による取り決めや動物愛護団体からの抗議だけでなく、近頃ではネットを通じたイルカ漁への抗議運動が海外から日本にまで広がっています。

でもそれは本当に正しいことなのでしょうか。

事実は事実として存在します。
しかしながら、物事はその見方や切り口によって、如何様にも変わって見えるモノでもあります。
不肖ながら、私りうかもこのことについて考えてみたいと思います。

日本とイルカの現状(Soup’s On6/14)
私がこのことを書こうと思った最初のキッカケ、Soup’s Onさんによると、海外では日本のイルカ漁が問題視されており、特に和歌山県大地町でのイルカ漁が批難を浴びている、とのことだ。
しかしながら自分で見て判断しないことには何とも言えない為、そこにあった大地町でのイルカ漁の動画が置かれてある海外サイトに訪れどのようなものか私も見させてもらいました。

まずSoup’s Onさんにある海外サイトへのリンク先についてです。
そこには血で染まった海やイルカを捕獲するシーンなど、凄惨とも受け取れる画像と動画が置かれています。
しかしながら私にはよくありふれた漁業にしか映らなかった、というのが正直な感想だ。

釣りをしている人なら経験がある人ならわかると思うが、釣った魚が必ずしも無傷とは限らない。釣り上げる途中でキズがつくこともあれば、魚種によっては鋭いヒレなどにより魚同士で傷つけあうこともある。当然血が流れることも珍しくはないのだ。
これが網ですくえる生き物の内はまだよい。
それより大きい生き物になると、もはや無傷で捕獲することは不可能に近くなってくる。

例として青森県大間のマグロ一本釣りをあげてみよう。
大間のマグロ漁を簡単に説明すると、生餌をつけた釣り針を船から垂らし、マグロが食いついたら漁師が手で糸を引きマグロを弱らせるという、ある意味マグロ対漁師の格闘に近い漁なのだが、マグロが弱りきって引き上げる時には必ずトドメを刺すのだ。
多くの場合は銛でマグロを突くが、昨今では電気ショックで行う場合もある。
考えれば当然かも知れない、時として100kg以上という人を遥かに超える巨大な生き物が暴れたら人の手にはおえない。
だからこそ、人は自分たちの安全の為にもトドメを刺してからマグロを引き上げるのではないだろうか。
これは多くの大型生物に言える事であり、人間の本来の棲息ベースである陸とは異なる水中に棲む生き物に対しては尚更のことだと考えられる。

そのことを考える時、イルカを食肉として捕獲するという前提であれば、トドメを刺して(少なくとも暴れられない状態にして)から捕獲するのは当然のことだろう。
その為にはノドをナイフで切り裂き失血性のショックなどによって命を摘むことは、イルカの苦痛が短くて済む方法の1つであるし、人側の危険もある程度少ない方法でないかと思う。

では何故このことが虐待行為、としてとらえている人がいるのであろうか。
それについては、ある種の人々の無知が存在していると私は考えます。

イルカ漁の今昔(ダメ男なディレクターの妄想日記7/22)
沖縄では古くから、イルカを食べる習慣があると言います。
沖縄以外にもイルカを食べている地域はあるし、クジラ肉に関しては数十年前までは学校給食に出るぐらい当たり前の一食材でしかありませんでした。
このことを言い換えるなら、日本には元々鯨類を食べる習慣があった、ということす。
日本では古来、動物の肉(正確には陸上に住む動物)を食べることがあまり好まれない、という風習がありました。
だからこそ河川や海で捕れる水産物は貴重な食材であり、クジラやイルカもまた魚と同列の生き物として扱われてきた歴史があります。
そのことを知らずに「血で海面が染まっている」ということだけをとらえるのは、私には事実の一部を切り抜いているようにしか思え内のです。

イルカを食べる文化のない地域の人には、イルカ漁は蛮行として映るのかも知れません。
またあるいは、イルカやクジラを食べたことのない日本人にも同じ様に映るのかも知れないです。
しかしながら日本の歴史を省みた時に、果たしてそれはどのように映るのでしょう。
少なくとも戯れで命を刈る虐待とは違うのではないでしょうか。

つづく

▼イルカシリーズ▼
肉食について~イルカから考える人の食文化~ その0
肉食について~イルカから考える人の食文化~ その1 イルカ漁は虐待行為か
肉食について~イルカから考える人の食文化~ その2 イルカ漁の問題点とその方向性
肉食について~イルカから考える人の食文化~ その3 続・イルカ漁の問題点とその方向性
肉食について~イルカから考える人の食文化~ その4 高等生物とは何か
肉食について~イルカから考える人の食文化~ その5 イルカの畜産生物としての適性について
肉食について~イルカから考える人の食文化~ その6 心と命